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集団免疫という考え方の誤解
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2024/11/23 (Sat)
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集団免疫という考え方の誤解
「集団免疫」という言葉、考え方というのがコロナに関してのことで時々出てきます。
これはスウェーデンのような政策が例として挙げられることが多く、国民の多くが一度感染してしまえば完治して一度免疫を獲得すれば感染の拡大が防げるのではないか、そのような考え方だと説明されることがあります。
スウェーデンがそうした考え方を取っているかどうかはともかく、このような説明は誤解を受けます。
間違いです。
集団感染というのは少なくとも医学的な考え方というよりも、社会集団のこと、言ってみれば社会学的な考え方なのだということは強調しておきたいことです。
「集団免疫」とは、医学的に全員が感染したらどうとか、そういうことではないのです。
これは、社会としてコロナの感染拡大が起きないようにするためにはどうすればよいか、そんな考え方のひとつに過ぎません。
医学的に感染の暴露がゆきわたれば、その地域や国では感染が拡大しないという説ではありません。
少し説明すると、例えば、我々社会集団をひとつの生命体に喩えてみます。
街や自治体、日本全体でひとりの人間のようなものだと考えます。
個人がコロナに感染して重症化するというのはカラダにコロナウィルスが広がるということです。
日本全体に感染者が増大するということはそれに当たります。
病院は白血球のようなものだと言うこともできます。
生体の免疫システムというのは「病院」に当たります。
人が一度ウィルスに感染すれば免疫を獲得する場合もあるかも知れません。
次は回復が早くなって重症化しないということになります。
これを地域社会に当てはめてみます。
ヒトが感染し、陽性になって発症し、完治するまで、それと同じことを社会全体のことに当てはめて考えてみます。
一度その自治体でクラスター感染が起きれば感染症への対処の仕方ができます。
最初は慌てて騒ぎになりますが、落ち着けば自治体や医療が対応すべきことが見えてきます。
感染者の隔離のシステムが整備されてゆきます。
自治体担当者、病院、医師らも対応に慣れてゆきます。
つまりその社会集団がウィルス感染への対応ができるようになって、結果として大きな感染の拡大にはつながらなくなる。
そんな風に考えることが出来ます。
★ これが「集団免疫」という言葉の真意です。
間違っても「みんなでコロナに感染すれば直る」とか「地域でコロナに感染してしまえば防げる」という話ではありません。
この言葉は、厳密な医学上の仮説ではなくて、社会学です。
「社会として感染拡大を防ぐにはどうしたらよいか」。
「医療崩壊を起こさず、コロナの感染拡大をできる限り抑えるためにはどうしたらよいか」。
それを考えるための言葉です。
時々、この言葉が歪曲されているような論調があります。
個人が感染を防ぐこと、マスクをしたり手を洗い消毒すること、会食などで他人同士が密にならないようにすること、これらの感染予防とされていることとはまるで異なる話です。
自分でコロナ感染から自衛するために判断することとは違います。
個人はもちろん集団の一人ですが、「免疫獲得のためには一度感染してしまえばよい」というような話ではありません。
わざとミスリードされているような言説もあります。
誇張されている場合があり、注意が必要だと思います。
付け加えれば、新型コロナウィルスの抗体がどのように振舞うかは分かっていません。
新型コロナウィルスに感染したと陽性反応になり、完治したと見られるから抗体があるはずだというだけです。
もしその抗体が確実なものであれば、それを使って血清ができるはずです。
中国はそうしたことを試したようですが、成功したという話は伝わっていません。
今、開発が進んでいるワクチンについても、予防ワクチンなのか、解毒ワクチンなのか、なんとも判然としません。
私は今のところワクチンを接種するつもりはありません。
この有頂天と言えるほどのコロナ騒ぎを見るにつけ、そこにはリスクがあると疑うからです。
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2020/12/16 (Wed)
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