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暮らしはまるでクルーズ船

   
「※コロナ気がついたこと(随時更新)」

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 昔にも伝染病の危機はあった、「久松留守」





 スペイン風邪は今から100年前のもの。

 日本では25万人が死んだとされる。

 その100年前にはお染風邪というのが流行ったという話。

 100年後とに起きる大災厄はまるで災厄のシュンペーターサイクルのようだ。





 久松は落ちぶれた武士の子供。

 子供が多いから養子に出される。

 丁稚奉公に行った先にはお染という同じ年頃の女の子がいて、恋仲になる。

 ただお染には親からの縁談があって、お染と久松は成就できないということになった。


 久松はお染をあきめらめて縁談に応じ、とある娘と結婚しようとする。

 これを聞いたお染は久松の家に行って、その婚約者と久松の目の前で自殺しようとする。



 婚約者の女に止められて、お染は死ねなかった。

 話を聞けば
不憫だとして、なんとかすると請合った婚約者は、お染のために結婚式の場で剃髪を露わにし、そのまま出家、身を引く。


 晴れて久松とお染は結ばれるものの、見事な身の振り方の出家した娘にくらべれば、丁稚風情との結婚にこだわり迷惑をかけたわがまま。


 あれこれと陰口をきかれ、批判を受ける。

 とうとうお染と久松は河へ身を投げて自殺する。




 不思議とその頃、流行り病でバタバタと人が倒れるようになった。



 それが「お染風邪」と呼ばれ、人々の噂になった。


 死んだお染が成仏できず、相方の久松を探してあちこちを訪ね、それが流行り病になっているとの噂が生まれた。


 それがお染風邪というもの。

 

 人々の間では、「久松留守」とか「久松は家におりません」などと張り紙を玄関に貼るのが流行ったそうだ。

 これは毎日新聞に2月に載ったらしいから、色々と出るだろう。


 ともかく、コロナ感染が広がり、ウチの近所でも感染者が出れば、「久松留守」の張り紙はしておこうかと思う。





 冗談でもなく、そうすることでちょっとした来訪者へのメッセージ
にはなると思うから。


 「当家感染者アリ」なんてするよりはずっと穏やかで、角が立たないだろう。



 岩手では東京から移住しようとやってきた人の家が火をつけられたと聞いている。






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